レッドゾーンの空き家
一級建築士
数年前に両親が住んでいた家が空き家になった。またその場所はレッドゾーンであった。所有者は、この空き家がとても気がかりで、特にレッドゾーンにあることは、住居としては不適切であることも認識されていた。
それでも何とかしたいという思いで、地域団体の方や、色んな方面に情報を共有されていた。また欠かさず家の管理をされていた。我々もその空き家を所有者と一緒に視察した。築年数は経っているが、いわゆる古民家風で住居以外で活用するのなら十分であると思われた。

所有者の情報共有の甲斐があり、地域団体から「この付近に住みたいという方から問い合わせがあったので、空き家を紹介させてほしい」と所有者に連絡があった。そして所有者と移住希望者が現地で会い空き家を見て貰った。移住希望者はその物件を気に入られた。所有者がレッドゾーンであることを説明されたが、最終的に売買に結びついた。

この案件で言えることは①管理の大切さ②情報の共有であろう。また、レッドゾーンの空き家であれど、きちんと管理をされていれば、2拠点居住者や店舗等で活用されるケースもあると改めて認識した。
連携した専門家
宅地建物取引士、地域団体
投稿者
株式会社住宅デザイン研究所
金堀 健一